2013年4月2日火曜日

オレンジ半分

media naranja スペイン語で伴侶のことをこう言う。
英語の better half と同じ意だ。
夫婦って、そういうものだと思う。

夫が難病になって、いろいろ手助けが必要になってきて、
公的サービスを使いながらも、ほとんどは私がやっている。
でもそれは、「自分以外の誰かの世話をする」という感覚とは全然違っている。
自分の右手を怪我した時に、それを左手でカバーするような、そんな感じ。

夫のケアについては、私はかなりうまくやっていると思うけれど、
同じように他の誰かのことを世話できるかというと、そんなことはないと思う。
夫だからうまくやれるのだ。
職場の後輩が
 私、介護してもらうのならまじょりさんのような人にしてもらいたい
と言ってくれたが、それは買いかぶりだ。

あらゆる動作について介助が必要な人間と暮らす、というのは実際大変だ。
今まで、夫や妻の世話をしている人に対して、
もっと介護サービスとか使って楽をすればいいのに、
と思ったこともあるし、直接そう言ったこともある。
老老介護なら、なおさらだ。
けれど、自分がその立場になってみると、そういうことじゃない、とわかる。

自分が今やっていることを、他の誰かの方がうまくやれるとはとても思えないのだ。
夫婦というセットだから、ベストチームだから、こうしてやっていられるのだ。

じゃあ、そういう人たちがつぶれないようにするには、どういうサービスがあればいいのか、
と考えてみたけど、すぐには思い浮かばない。
自分のことだけで言えば、今までずっと夫がやってくれていた「ゴミ出し」
誰かしてくれると嬉しいなあ。。。

2 件のコメント:

水元(ちょろ) さんのコメント...

時々、読ませていただいてます。
水元(ちょろ)です。
さいたま新都心のダンスパーティーに、お二人に連れて行ってもらってから、どれだけの時間が経ったのかと、驚いてしまいます。
私の周りでも。この病名を突然宣告され、あっというまに動けなくなった方が2人もいて、
この病気の怖さを感じますが、
並木さんの夫婦の在り方を
見習いたいです。いつかはどちらかにやってくる介護の時。(親を看るのが先だと思いますが)自然にしてあげられたら理想だと思えました

まじょり さんのコメント...

ちょろさん、
コメントありがとうございます。

身近に2人というのは多いですね。
10万人に2~3人という出現率でと言われてますから。

ネットなどで見ると、診断に行きあたるのに数年かかる人もあり、病状の進行も人によって違うので、それぞれ違う課題を抱えてしまうのが難しい所ですが、それでなくても人は一人ひとり、自分の人生ときちんと向き合っていくしかないのですから、病気だろうとなかろうと、同じなんだと思います。

ちょろさんも今できることを精いっぱい楽しんでくださいね。