2017年2月23日木曜日

猫の入院・手術 3

12日、さのすけは少しずつ食欲も元気も戻っているのだけど、尿の出方がまだちょびちょびなので病院に電話してみると、膀胱を切っているのですぐには元通りに膨らまないため少しずつしか貯められないからだと思うけれど、見てみないと確実なことは言えないので心配なら連れてきてください、と言われる。やっぱり念のため、は必要な気がして連れて行く。

幸い病院は空いていて、A先生にすぐ診てもらえた。お腹を押してみるときれいな尿が出たので、ああ、これなら大丈夫です、ということで、このあと問題がなければ一週間後に抜糸に来てください、ということでほっとして帰宅する。ただ、お腹の傷が治るまではマッサージができないので、便秘の方が先に来てしまいそうで気がかりだった。

翌日は私も仕事に行って、さのすけのこともあまりちゃんと見ていなかったのだが、度々トイレに行くのでおしりの方は気にしていたけれど傷口を舐めている様子はなかったので、引き続きカラーは使っていなかった。
ところが夜中にふと見ると、お腹を舐めているように見えるではないか!

「さのちゃん!」と声をかけると、お腹を覗き込んだその格好で固まるさのすけ。。。
やっぱり。。。
即カラーを付けたものの、椅子やテーブルが混み合って動きづらいところでカラーはやっぱり難しいのではないか、いまはそこで夫が寝んでいるのでガタガタ動かすわけにはいかないし、明日また考えようと思い、カラーを外して床に戻った。

なんだかドキドキして眠れないまま、放っておいて傷が開いてしまったらどうしよう、ここでカラーを付けなかったために傷が化膿したりすれば却って大変なことになるかもしれない、いや、多分大丈夫、でも、とあれこれ考えてしまう。さのすけは勘の良いコだから障害物があっても大丈夫だろう、やっぱりカラーは付けたほうがいい、と思い直し、また起き出してカラーを装着。少し椅子の位置などを変えて通り道を確保し、トイレの蓋を外してカラーを付けていても中には入れるようにしておく。なにかあれば、きっと大声で鳴くから大丈夫、と自分に言い聞かせて眠りにつく。

翌朝見てみると、あちこちぶつかったりかすったりしながらも、なんとかやりくりしているし、トイレは無事使えている様子で一安心。傷のところを見ると、どうも糸がほどけて縫い目もよじれているように見える。今日はまたA先生は休みかも知れないから、明日電話してみることにする。

15日(水)、電話した上で一応診てもらうためにまた病院へ。
ひと目で「あー、これなら大丈夫ですね~ あ、この糸も抜けちゃいますね」と2センチほどの糸を引く。これは一番外側をばってんにしてるだけで、この下も縫ってあるので大丈夫です、とのこと。やれやれ。でもカラーは外さないでくださいね、ということなので、帰宅してから外してしばらく首の周りを掻いてストレスを発散させてから付け直す。

カラーにも慣れてきたさのすけは、カラーのままいつの間にか私のベッドにも潜り込んでいるし、心配したほど不自由していない様子。動物の適応力には感心させられる。これであとは日曜日に抜糸に行けば・・・と思いきや。

元気が出てきてもりもりごはんを食べていたけれど、傷があるのでお腹マッサージが思うようにできず、やっぱり便秘が出てしまい、金曜日にまたまた病院へ。3日に上げず病院通いとは、とほほである。

そしてやってきた日曜日。ヘルパーが来る少し前に家を出て病院に向かう。
このところ割合空いていたのに、この日は激混み。駐車場に車が入れない。
前に停めて受付で名前を書いて、「外に居ます」と言おうと思うのだが、カウンターの人はほかの飼い主さんに薬の説明を延々していて手があかないので、車に戻って車から電話する。
暫くしてスペースが空いたので車を入れて中で待つ。
例によって小型犬を二人がかり、三人がかりで連れてきた人たちで待合室はいっぱいだ。隅っこのキャリーの中で猫が一匹具合悪そうな声で鳴いている。ああ、かわいそうに。そしてさのすけも、未だかつてない1時間あまりの待ち時間に、途中二回「うおーーん」と怒りの声を上げる。ごめんね。。。

やっとA先生が空いて見てもらったら
「ああ、もうこないだほとんど抜けちゃってますね~。この残ってるのは内側のとくっついてるので、そのうち自然に取れると思います。」
はあ?じゃあ、きょう来なくてもよかったの?1時間以上待っていたのは何?

カラーを返して帰路に着く。ああ、もう当分来ないで済むといいんだけど。

帰宅して、邪魔なので片付けておいたテントベッドを出してやると、さっそく中でお寛ぎ。
お疲れ様だったね。

  

2017年2月22日水曜日

猫の入院・手術 2


8日、昼前になっても連絡がないのでこちらから電話する。A先生、カテーテルで石を押し戻すことはできたので、いまはカテーテルを入れた状態で尿を流しているという。ああ、じゃあ今日は麻酔処置はなしなのね。。。仕事キャンセルしなくてもよかったか。。。
根本的にはやはり手術で石を取るしかないだろうという話になったのだけれど、じゃあいつやって頂けるのですかと聞くと、「今日は無理だし明日もー、金曜日はちょっと大きい手術が入っていて、土日も今度は連休なので混むと思うんですよね」と宣う。「いまの状態で来週まで大丈夫なんですか?ご飯も食べてないそうだし、それまで家に帰った方がいいんじゃないかと思いますけど、カテーテル入ってたら難しいですよね?」と言うと、「腫瘍などでカテーテル入れてご自宅で生活する子もいますけど・・・ちょっと院長と相談してみます。」
その後、「明日ほかの手術の合間を縫って割り込ませます」との連絡が入り、長々待たされる心配はなくなったものの、いよいよ本当に全身麻酔をかけての手術になるので、一応腎機能の数値は悪くなっていないから大丈夫だろうけれど、時間も確定しないしやはり心配なので翌日の仕事も休ませてもらうよう連絡する。連日のドタキャン、ごめんなさい。

病室のさのすけを覗いてみると、ごはんは食べないもののケージには少し慣れたようす。
 
 
 

手術当日、13:30頃からになりそうというので13時過ぎを目標に家を出る。
病院まであと数分のところで「そろそろ始めます」と電話が入る。「今から行くのでちょっと待ってください」とお願いし、麻酔を待ってもらい面会。「大丈夫だからね。終わったら楽になるからね」と声をかけて送り出す。いったん家に帰って夫の身の回りの世話をしてから再度病院へ。予定通り1時間半ほどで手術は終わり、無事に石は摘出、さのすけもまだぼんやりとしていたけれど麻酔から目覚めてきた。ケージの奥に頭を向けてへたっていたのに、「さのちゃん」と呼んだらふらふらしながら急いでがさごそとこちらに向き直るところが健気で可愛い。
  
 
ひとしきり声をかけて撫でてやったら満足したのか、さっさと奥に入って落ち着いたので、またあしたね、と言って帰る。やれやれ無事に済んでよかった。
 
夕方A先生から電話が入る。普通なら4日くらいは入院して傷の具合等を見ておくのだけれど、さのすけはごはんもほとんど食べていないので家に帰ったほうがいいと思うから、あす1日様子をみて問題がなければあさってお帰しします、とのこと。土曜日はヘルプがないから普段外出はしないのだけれど、夫もいまのところは落ち着いているから迎えに来ることはできるだろう。早く病院のストレスから解放してやりたいもの。
 
翌日面会に行くと、もうカラーを外している。
  
傷口をあまり気にしていないようなので、ストレスになることでもあるので外している、とのこと。
ふうん、切ったところを舐めたりしないんだ。偉いぞ、さのすけ。
でも痛みがあるのかちょっと情けない表情。「明日はおうちに帰れるからね、もう少し我慢してね」
 
 
11日土曜日、5日ぶりに帰宅。おなかに力が入らないのかよたよたと歩いている。
うちには猫ベッドやら、ガリガリ・ラウンジやら、ダンボールにタオルやセーターを敷いたものや、猫が入ってくつろぐ場所がいくつもあるのだが、2日かけて一つずつその寝心地を確認していた。
 
手術して障害が取り除かれたら、すぐに尿がよく出るようになるのかと思っていたのだが、まだまだトイレには頻回に通い、少しずつ出している。石はなくなったけれど切ったことによる血片が詰まる可能性はあるので注意しておくようにと言われたのだが、この状態が大丈夫なのか確信が持てない。血尿にはなっていないのでたぶん大丈夫なのだろうけれど、まだ安心はできない。
(つづく)
 


2017年2月20日月曜日

猫の入院・手術 1

さのすけに膀胱結石があることがわかったのは、去年の夏、なんだか元気も食欲もなくなって超音波検査をした時だった。

  (思えばあの日はさのすけを病院に連れていくために、
  楽しみにしていた喬太郎の会を泣く泣く諦めたのだった。
  平日午後地元なんて機会は、もうそうそうないだろうなあ。(´;ω;`)シクシク…
  こないだテレビで見た「ハンバーグ」は良かった。いつか生で聴きたい。。。)

そのときの不調の原因はNa値の低下で、それはステロイド剤の投与であっさり改善したものの、結石については自然に出てくるような大きさではなく、かといって手術で取るとなると全身麻酔になり、12歳という年齢を考えると麻酔から覚めずにそのまま逝ってしまう可能性もあり、止血剤や抗生剤で様子をみましょう、ということになった。

一方、さのすけは他にも巨大結腸による慢性的な便秘があり、月に1回から数回病院で摘便してもらっている。何とかその頻度を減らそうとマッサージをしたり、薬を飲ませるタイミングを計ったりする毎日で、多少の血尿はしかたのないことと結石の方はあまり気に留めずにいたら、2月4日、トイレに行っても尿が数滴しか出ない状態になってしまった。

翌日病院に連れていくと、果たして結石のかけらが尿管を詰まらせていた。
カテーテルを入れて押し戻し尿も出したけれど、また詰まってしまう可能性が高いので、しばらくは通ってもらわないといけないと思う、と主治医のA先生。
先生が翌日休みなのは小耳にはさんでいたので、いま処置したことだし、当面は大丈夫かな、と思ったけれど、家に帰ってさのすけトイレに行くも、やはりちょびちょびしか出ない。
まずい。。。

6日月曜日、本来なら午後看護師が来るまで外出はしないのだけど、できるだけ早く診せたほうが良いと思い、なんとか午前の診療時間終了間際に駆け込む。
代わりに診てくれた先生がカテーテルの挿入を試みるも難しく、お腹に針を刺して尿を抜く処置をし、家では対応できないので入院させてA先生が出てきてからどうするか相談することに。

さのすけは入院するのが初めてなので、帰る前にちゃんと話しておこうと入院室に行くと、ケージの奥で固まっている。「さのちゃん」と手を伸ばすと、振り返って「シャーーー!」生まれた時から12年一緒だけど、「シャー」を聞いたのは初めてだ!さのすけは目が不自由なので、訳がわからなくて怒っていたのだろう。「おうちに帰ってもちゃんとみてあげられないから、ここにお泊りしてね。としちゃんも入ったことがあるし、さのちゃんはエライから大丈夫だよ。御飯をもらったら食べるんだよ。」などなど言い聞かせるうちに、少し身体の緊張が解けてきたので、「また明日来るね」と言って帰る。

翌7日、病院に電話してみると、なんとA先生実は今日までお休みでした、って。。。
午後病院に行ってみると、やはり緊張しているせいかごはんは食べていない由。これだけストレスがかかっている状態が続くと、体調もますます悪くなるなあ、かわいそうに。ケージから出して、話しかけながらたくさん撫でてやる。明日A先生がカテーテルをやってみてダメだったら麻酔をかけて切開することになるかも、という話。麻酔の危険はあるけれどほかに方法がないのなら仕方がない。万一に備えて翌日の仕事をほかの人に代わってもらうようお願いする。
(つづく)

2017年2月2日木曜日

トリさん

夫が病気になる前は、週一度はタンゴレッスンに通い、週末は夫とミロンガに出かけていた。
夫が踊れなくなっても、レッスンには通い、月1くらいはミロンガに行けるだろうと思っていたが、
徐々にスケジュール調整が難しくてレッスンにも行けなくなり、
夜と週末は人の手配をしなければ出かけられないのでミロンガからも遠ざかり、
去年はなんと、レッスン1回、ミロンガ2回、という有様だった。

踊ることそのものが大好きならば、なんとしてでもやりくりして踊る場に行くのだろうけれど
私にとってミロンガは夫と行く場所だったので、二人で行っていたところに一人で行くのはあまり気が進まず、積極的に行く努力をしないでいたらこういうことに。

女性の場合、身体のコンディションさえ整えておけばいつでも踊れるはずなのだけれど、
そちらのほうもかなりサボっていたため、1月の祝日に午後のミロンガがあったので出かけたところ、なんだか自分の動きに確信が持てなくて、やっぱりレッスンはしないとダメだなあ、と痛感したのだった。

そんなとき、師匠のケンジさんが
誕生日にもらった電動彫刻刀で今年の干支の酉を彫ったとブログに書いていた。

トリさん、かわいい。。。

いつもは干支を聞かれると
「私は猫年です」
と相手をケムに巻く私だけれど、ここはキッパリ

「私、酉年です、よろしくお願いします」

とおねだり。
めでたく頂戴できることになり、受け取りがてら久しぶりにレッスンに顔を出すことにした。

21時にヘルパーが帰ってしまうから、それよりあまり遅くならないうちに帰宅するため
レッスンは早退したけれど、半年以上ぶりに師匠と踊り、身体もストレッチしてもらい、
顔なじみの方たちの元気な様子を見て、きょうが4回目という21歳の若者にも出会い、
楽しく、充実した時間だった。

うちから吉祥寺まで車だと1時間弱と事前の検索で出ていたけれど、環八の渋滞にも関わらずほぼ1時間で到着。帰りはすいすいと40分弱で帰ってきてしまった。これじゃあ、渋谷からより早いくらいじゃあないか!次回行く時は、もう少しレッスンしてても大丈夫かな。

あ、頂いたトリさんはこちら。